解説

面接で「MBTIは?」と聞かれた。答えないといけないの?

就活や職場でタイプを聞かれる場面が増えました。実は、MBTIを採用選考に使うことは公式が明確に禁じています。それでも6〜8割の企業が使っているという現実もあります。

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タイプ診断が広まった副作用として、こういう場面が出てきました。

  • 面接で「MBTIは何ですか」と聞かれる
  • 配属の参考にすると言われる
  • チームの全員がタイプを公開している

答えるかどうかは自由ですが、判断材料として知っておいた方がいいことがあります。

公式が「使うな」と言っている

まず、これは意外と知られていません。

MBTI®を出している Myers & Briggs Foundation は、倫理ガイドラインで明確にこう定めています。

採用や職務配置の判断にMBTIを使うことは、倫理的ではない

さらに Code of Ethics では、結果を応募者のふるい落としに使うのであれば、受験を必須にすることは非倫理的であり、多くの場合は違法であるとまで書かれています。

作った側が「これは選考に使う道具ではない」と言っている、ということです。

理由は「当たらないから」

なぜ禁じているのか。倫理的な話に見えて、実は技術的な理由です。

MBTIには予測妥当性が乏しいことが指摘されています。つまり、タイプを知っても職務成績を予測できない。

米国のEEOC(雇用機会均等委員会)は、採用判断に使う要素は職務関連性があり、その目的のために適切に検証されていることを求めています。MBTIはその水準を満たしていません。

**当たらない指標で人を選別すると、差別的な選別と区別がつかなくなる。**これが法的リスクの正体です。

それでも使われている

一方で、現実はこうです。

Fortune 500企業の 60〜80% が、採用・チームビルディング・育成のいずれかでMBTIを使ったことがある

公式が禁じていても、実際には広く使われている。日本でも就活の場面で聞かれる例が増えています。

理想論だけ言っても仕方がないので、実務的にどうするかを考えます。

聞かれたときの現実的な対応

答えたくない場合

「診断は受けたことがありますが、受けるたびに結果が変わるので、あまり参考にしていません」

これは嫌味でも逃げでもなく、事実です。5週間の間隔でも39〜76%が別タイプに分類されるという指摘があります。事実を言っているだけなので、角が立ちにくい言い方だと思います。

答えてもいい場合

タイプ名だけ言うより、具体的な働き方に翻訳して伝える方が有利です。

  • ✕「INFPです」
  • ○「一人で集中する時間があると生産性が上がるタイプです。議論も好きですが、その後に整理する時間がほしい」

後者なら、相手が採用担当でも上司でも、そのまま実務の話になります。タイプ名だと解釈が相手任せになりますが、行動で言えば誤解されません。

逆の立場のとき

もし自分が採用や配属を決める側なら、選考には使わないでください。

公式が禁じていて、予測妥当性が低く、法的リスクがある。三拍子そろっています。

チームの相互理解のために全員で共有する、くらいの使い方なら問題は少ないと思います。ただしその場合も、参加を強制しないことと、結果で人を評価しないことが前提です。

道具としての線引き

タイプ診断は、自分の傾向を言葉にするには便利です。当サイトも、その前提で書いています。

ただ**人を選別する道具ではありません。**この線を越えた瞬間に、倫理の問題にも法律の問題にもなります。

作った本人たちがそう言っているというのは、けっこう重い事実だと思います。

参考

性格タイプの解説はエンタメとしてお楽しみください。同じタイプでも人によって好みは異なります。

当サイトが扱うのは、一般に「MBTI」と呼ばれている16タイプ診断(16Personalities)です。日本MBTI協会が管理する MBTI® とは別のものであり、当サイトはいずれの団体とも関係がありません。