診断するたびにタイプが変わるんだけど、これって普通?
「前はINFPだったのに今回はINFJ」はよくあることです。なぜ変わるのか、どこまで信じていいのかを、批判側と擁護側の数字を両方見ながら整理します。
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「久しぶりに受け直したら、タイプが変わってた」
これ、かなりの人が経験していると思います。そして少し不安になる。結局どっちが本当の自分なんだ、と。
先に結論を言うと、変わるのは普通です。 そして、その理由もはっきりしています。
どのくらい変わるのか
批判的な立場の研究では、なかなかの数字が出ています。
5週間という短い間隔で再受験しても、39%〜76%が別のタイプに分類される
半分近くが変わる可能性がある、ということです。けっこう衝撃的な数字ですよね。
ただ、公平を期すために反対側も見ておきます。MBTI®の公式団体は、成人1,721人を6〜15週間の間隔で2回受験させた調査で、4つの尺度すべてで再検査信頼性係数 0.81〜0.86 という結果を出しています。これは統計的には十分に高い数字です。
数字がここまで食い違うのは、「何を測っているか」の見方が違うからです。
「境界線の近く」にいると変わる
食い違いの正体は、たぶんここにあります。
批判側が指摘しているのは、二分法(どちらか一方に振り分ける)という形式そのものの問題です。
考えてみてください。EとIのスコアが 52% : 48% だった人は、「E」と表示されます。でもこの人は次に受けたとき、48% : 52% になって「I」と表示されてもおかしくない。中身はほとんど変わっていないのに、ラベルだけが反転する。
一方、80% : 20% の人は、そう簡単には裏返りません。
つまり「タイプが変わった」の多くは、性格が変わったのではなく、もともと真ん中付近にいたということです。連続的な量を、無理やり2つの箱に分けているから起きる現象です。
だから4文字は「結果」であって「正体」ではない
ここが実用上、一番大事なところだと思っています。
4文字のラベルは、いくつかのスコアを丸めた要約です。要約なので、元の情報はかなり落ちています。
- 52:48 のEも、80:20 のEも、同じ「E」と表示される
- でもこの2人の実感は、たぶん全然違う
だから「INFPだから〜」という話し方は、思っているより粗い議論なんですね。同じINFPの中に、ほぼINFJみたいな人も、ガチガチのINFPも両方います。
じゃあ意味がないのか
いえ、そうは思いません。
診断が役に立つのは、自分の傾向を言葉にするきっかけとしてです。「そういえば自分、大人数の飲み会の後どっと疲れるな」みたいなことに名前がつくと、対処もしやすくなります。
避けたほうがいいのは、こういう使い方です。
- 採用・評価に使う — 予測妥当性(職務成績などを予測する力)は限定的だと指摘されています
- 相性を断定する — 「このタイプとは合わない」で人を切らない
- 自分の限界を決める — 「INFPだからこれは向いてない」は、ただの自己制限になりがち
診断は道具であって、判定装置ではありません。
このサイトでの扱い方
こういう事情があるので、当サイトではタイプ名だけで商品を紐づけません。
代わりに、4つの指標(外向/内向・直観/感覚・思考/感情・判断/知覚)に分解して、「一人の時間を大切にする人だから、これ」という形で理由を書いています。
そうすれば、境界線の近くにいる人でも「あ、この理由は自分に当てはまるな」「これは違うな」と、自分で拾い分けられるからです。タイプが変わりやすい人ほど、この読み方の方が使えると思います。